京都迎賓館参観とオープン・カー。

3月までに2日分の有休を消化しろということで
公休日と合わせて4連休で京都の実家に帰郷してました。
目的は3月いっぱいで鳥取に帰る友人に会うことと
祝賀御列の儀で使用されたオープン・カーの展示を見る事です。
昨年分のが溜まっているので御朱印収集は少しお休みということで
御朱印帳は持ってきませんでした(;^ω^)

オープン・カーは東京でも昨年11月28日から今年1月5日まで
迎賓館赤坂離宮で公開されていたようですが
帰省でタイミングが合わなかったり、
大嘗宮高御座の公開もあって見逃してしまったので、
この機会に京都の展示を見たかったんですよね。
東京在住で実家が京都なので
一連の代替わり関連の展示を見るにはすごく助かってますw

京都では1月9日から3月17日まで京都迎賓館で一般公開しています。
すぐそばの京都御所で3月から高御座の展示も始まり、
皇居の一般参観に続いて京都御所の一般参観にも行きたかったし、
高御座の本来の所在地であるべき御所での展示が気になっていたので
3月にまとめていきたかったところですが、
仕事先の学生バイトが就職で3月中頃で辞めてしまう兼ね合いで
早めの2月末に帰郷することになりました。

まぁ高御座は東京で一度見てるし、
高御座とオープン・カーを同時に見ようとする人の
混雑も避けられるかなということで前向きに考えていたのですが、
2月23日の天皇誕生日が日曜日だったので
月曜が振替休日となった影響で
本来の京都御所の月曜定休も1日ずれ込み
京都御所の一般参観には参加できない事に…
しかも23日に行けば令和初の天皇誕生日を記念して
オープン・カーだけの無料公開があったようですね。
いろいろと間が悪い…(;^ω^)
幸い京都迎賓館には行ったことないので
迎賓館参観もありかということで行ってきました。

京都迎賓館

正門

京都御苑内、京都御所の東隣に位置する京都迎賓館
東京赤坂の迎賓館が洋風なのでこちらは伝統的な和風建築となっています。
京都を訪れた海外の賓客を迎えるための宿泊施設や
歓迎式典、晩餐会、大臣会議が行われる建物です。
完成したのは2005年と比較的最近。
通年公開が始まったのも2016年からです。

ツアー形式と自由参観の2つの参観形式があるのですが、
シーズンで分けられており、選択式ではないようです。
1月2月はツアー形式、高御座の公開が始まる3月は自由参観のようです。
警備等、御所の人員配置を厚くするための配慮でしょうか?
ちなみにツアーは2000円、自由参観は1500円と高め。

ツアー形式は予約推奨です。
参観日の4~8週間前に事前予約の募集を開始、
前日の正午までに手続きを済ます必要があるようです。
幸い当日受付も行っていました。
10時45分から西門で整理券配布、
50分から最初のツアー開始と言うことで
どの程度の混雑なのか予想できなかったので、
ひとまず10時45分目指して出発。
天候やコロナの影響で多少楽観してたものの
お昼ごろの部は締め切られてるなど結構人気でした。

無事整理券を手に入れて
西門から入り地下に通され、まず手荷物検査を受けます。
この感じは参議院参観の時と似てますね。
参議院地下ロビー同様にミニチュアなどの展示もあったのですが、
地下での撮影は原則禁止となっています。警備上の都合でしょうか?
地下は地上とスロープで一周できるようになっており、
ロビーという感じではなく、普段は駐車場として使われていて、
一般参観のために即席で検査場と待合場所が作られている感じです。

手荷物検査をパスしたら荷物を預けます。
京都迎賓館では養生のため館内の床にカーペットが敷かれ
スリッパを履かなければならなかったり、
柱などに触れることも禁止されているため
展示物などを引っかけてしまわないように
大きな荷物は預けなけれななりません。
その後トイレを済ませて、
待合スペースで簡単な説明とビデオを見て出発となります。

オープン・カー(トヨタ・センチュリー)

まず最初に地下駐車場の出口付近でオープン・カーを見ます。
祝賀御列の儀で天皇皇后両陛下が搭乗されたオープンカーです。
トヨタ・センチュリーを特別に改造した世界でたった1台の車
パレード終了後、皇室行事以外に利用するため
車の所有は皇室から内閣府へと移されました。
それに合わせて菊の御紋が外され、
通常の白地のナンバープレートが付けられています。
京都迎賓館の展示を終えると
東京オリンピック・パラリンピックでの利用が検討されているようです。
行ったり来たり大変ですね(;^ω^)

パレード時に付けられていた「皇10」のナンバープレートと菊の御紋
パレード当日の日付を表したナンバープレートが取り付けられていました。

地下での撮影は原則禁止ですが、オープン・カーのみ撮影OKです。
壁を背にしてアクリル板で覆われた状態ですが、
東京の展示では迎賓館玄関前での展示で
回り込むオーディエンスもいたようなので、
対象物にフォーカスして撮影するにはこちらの方が
映り込みも少なくて助かりますね。
いずれもちゃんとした室内展示ではないのは
今後の利用もあって移動の利便性を考えた末の判断でしょう。

正面玄関

正門の裏側
正面玄関

オープン・カーを見た後はスロープを上がり正面玄関に出ます。
正門の裏側を見て玄関前でスリッパに履き替えます。
海外からの賓客は車列を組んで正門から入り正面玄関に停車、
迎賓館長がお迎えして靴のまま入館します。
扉は樹齢700年のケヤキの一枚板を使用。
賓客をお迎えするときは玄関正面に屏風を置き、
その前に生け花をしつらえ歓迎します。

回廊
折り紙をイメージした行灯

聚楽の間

玄関から回廊を通り聚楽の間に着きます。
ここはいわばロビーにあたる部分で
随行員の待合など多目的に利用されています。
京指物の技術と有職織物を用いた安楽椅子が並びます。
部屋の名になっている聚楽とは
豊臣秀吉が京都に建てた聚楽第から。

夕映の間

京都の西にそびえる愛宕山
京都の東にそびえる比叡山

夕映の間は大臣会合などの会議や立礼式のお茶のもてなし、
晩餐会の待合として利用されます。
東西の日本画に見えるのは実は全て織物で
実際の方角に沿って東は月に照らされた比叡山
西は太陽が沈む愛宕山が描かれています。

東西の建物の中間に位置しており、
部屋の向かいには池と東西の建物を結ぶ廊橋、その奥に庭園がのぞけます。

藤の間

藤の間京都迎賓館で最も広い部屋
洋食の晩餐会や歓迎式典などが行われます。
壁面は部屋の名前である藤をメインにした織物が飾られ、
段通も藤をイメージしたものとなっています。

舞・能や琴の演奏、雅楽が披露される舞台
細かく稼働する天井照明

桐の間

五七の桐の釘隠し
庭園

桐の間は和食の晩餐会に利用され、伝統的な京料理がふるまわれます。
釘隠しや襖、それぞれの座席などに
部屋名ともなっている「五七の桐」が見られます。
これは日本政府の紋章であり、
歴代幕府など歴史的に権力者が紋章としてきたもので、
国の施設でもある京都迎賓館の紋章でもあり、
もっとも京都迎賓館らしい空間ともいえるでしょう。

庭園

廊橋
廊橋は船を逆さまにしたような船底天井で
各所に昆虫の透かし彫りがある。

最後に廊橋を渡り、庭園を眺めます。
廊橋を隔てて南北で池の水深が変えられており、
南側は日本の原風景である稲の水田を再現した根引草が植えられており、
北側には錦鯉が放たれています。
奥には参観コースにはありませんが宿泊施設が広がっています。

南側の池。根引草で日本の原風景である稲の水田を再現。
北側の池。錦鯉と和舟

最後に賓客に舟遊びを楽しんでもらうための和舟を見て参観終了です。

和船

大嘗宮、高御座に続き、念願のオープン・カーを見れて
御代替わり関連の特別展示はコンプリートと言っていいのではないでしょうか?
京都迎賓館参観は予定にはありませんでしたが、
少々割高の感はあるものの見る価値はあると思います。
2015年までは非公開でしたが、
赤坂の迎賓館も通年公開が始まっているそうです。
せっかく京都迎賓館に来れたので
東京にいるうちに赤坂離宮にも行こうかと思いましたが、
こちらは館内撮影禁止なので
行ったところで今回のような記事は書けませんね(;^ω^)
京都御所の一般参観はまた次の機会に。

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