昨年、祖母が亡くなったので正月初詣は避け、
従姉妹の結婚式出席のため京都に帰郷したタイミングで
2019年の御朱印収集スタートです。
今回は昨年に放送されたブラタモリでもやってたし、
「へうげもの」という漫画の影響でわび茶にも興味があったので
銀閣寺を中心に京都の奥東山エリアに行ってきました。
東山慈照寺(銀閣寺)
総門 |
総門から中門への参道 城のようにクランクになっている。 |
中門 |
庫裡 |
銀閣 |
昔家族と行ったことあるはずですが、記憶があいまいです(;^ω^)
肝心の銀閣が改装で見れなかったような記憶…
銀閣寺は正確には慈照寺と呼びますが、禅宗である臨済宗に属し、
元々、室町時代に8代将軍足利義政の隠居先として
祖父である3代将軍義満が建てた金閣をモデルに建てられたものです。
向月台 なぜこのような奇妙な形になったのかは不明 |
銀沙灘 |
その名の通り金色に輝く金閣寺をはじめとする
豪華で煌びやかな北山文化に対して、
銀閣寺を中心とした東山文化は質素で落ち着いた雰囲気があります。
子供の頃は銀閣寺なのに銀色じゃないことが
不思議で仕方なかったですが…
これがわび・さびと呼ばれる日本的美徳です。
この背景には京都中を戦乱の炎で焼き尽くした応仁の乱があります。
第二次世界大戦で被害が少なかった京都では
先の大戦というと「二次大戦ではなく応仁の乱を指す」と呼ばれるほど
深刻なダメージを与えた戦乱です。
義政はその争いから逃げるように
将軍の座を降りて京都の中心から離れたこの東山に隠居しました。
相次ぐ戦乱から生まれた無常観が禅の思想と融合し、
寂しげな、質素な、古びていくもの、朽ちていくものなど
不足の中に心の充足を満たそうとする美意識が発達しました。
わび茶は戦国時代に千利休によって完成するわけですが、
その始まりは室町時代、
まさにここ銀閣寺をはじめとする東山文化にありました。
銀閣寺には義政公が実際に使ったとされるお茶用の湧き水や
四畳半の間取りの原点ともいわれる同仁斎と呼ばれる茶室が残っています。
展望台から見る銀閣寺全景 中央奥に見えるのは吉田山 都から銀閣寺方面を見ると隠れてしまう位置関係にある。 |
哲学の道
法然院
山門 |
哲学の道の途中に発見した法然院にも立ち寄りました。
観光地化が進んだ銀閣寺に比べて穴場的な場所だと思います。
その名があらわすように浄土宗の寺院ですが、
訪れた日は残念ながら御朱印をやってない日でした。
台風の影響か若干倒木が目立ちます。
吉田山荘
銀閣寺から吉田神社まで徒歩で移動、
吉田山の中腹で見つけた吉田山荘に併設されてるカフェ真古館でお茶休憩。
吉田山荘は昭和天皇の義理の弟君、東伏見宮家の別邸として建てられ、
現在は料理旅館となっています。
今も昭和初期の面影を残しています。
落ち着いた雰囲気でカフェのみの利用もできるので結構穴場だと思います。
吉田神社
本殿 |
厄除けで有名で、最も注目されるのが節分祭りです。
ちょうど祭りが終わったタイミングなので祭りの痕跡が見れます。
神社名からは連想しにくいですが京都における春日神社で、
平安京遷都のため平城京(奈良)の春日大社から
春日神を勧請したものが神社の始まりで、
平安京守護のため平安京の鬼門(東北)に当たる吉田山に建てられました。
全国の春日神社は藤原氏の氏神を祀るために建てられたため、
吉田神社も平安京の全藤原氏の氏神とされ、崇敬を受けてきました。
神紋も藤原氏の下り藤で、境内には全国の春日神社同様に神鹿がいます。
神鹿 全国の稲荷神社に狐がいるように春日神社には鹿がいる。 |
八百万の神々は実は仏が化身として現れた権現だとする
仏を主とし、神が従う本地垂迹説に対して
鎌倉時代に神社側から
逆に仏が神の権化であるという反本地垂迹説が生まれます。
この考え方は元寇を受け、
日本は神の国だとする神国思想の盛り上がりで広がっていきますが、
主に反本地垂迹説を唱えていた伊勢神道(伊勢神宮外宮)が
南朝と結びつき勢力を失ったため
室町時代以降、吉田神道(唯一神道)がこれを引き継ぎました。
吉田神道は仏教、儒教、道教、陰陽道などが
複雑に混ざり合ったものでしたが、
吉田家は神道の家元を自称し、
朝廷や幕府に取り入って支持を取り付け、
従来の白川家をしのいで神職の任免権を得、
神祇管領長上という称を用いて、地方の神社に神位を授け、
また神職の位階を授ける権限を与えられ、
明治時代までほぼ全国の神社・神職をその勢力下に収め
現代の神社本庁のように神道界に多大な影響力を誇りました。
太元宮 |
太元宮は八角形の本殿が特徴的な斎場所ですが、
吉田神道はここを神道の総本山と位置付けていて、
伊勢神宮の内宮と外宮も勧請しており
ここを参拝するだけで日本全国の神社を参拝したことになるという…
御朱印にも八角形の大元宮 |
吉田山を下りたらちょうど京都大学の目の前に出ます。
なかなか来ることもない場所なので
最後に一枚写真を撮って帰りました(・∀・)
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